人との関わりが苦手な人の大半は自身のコミュニケーション能力に問題を感じている人が多い。
『あれ?傷つけちゃったかな?』
不安になり話せなくなる。逢いたくない。面倒くさい。1人の世界が気持ち良い居場所になってゆく。
僕は依存症者。自分を大きく見せるために大口を叩き、虚栄心を真ん中に置いて人と話をするタイプです。
相手を傷つけると同時に自分の良心や自尊心を傷つけてきた。
コミュニケーション能力に問題を感じている人は不安を感じながら話し、後で後悔するタイプ。
僕はウソや大袈裟と分かりながら自尊心を傷つけながら話し、後悔しないタイプ。
いずれにしても生きづらいのは変わらないですね・・・
生きづらさを解消しようと
何かに頼ろうと思った時、引きこもったり、ゲーム、アルコール、ギャンブルなどに向かいがちである。
病院で実施してくれるグループワークや自助会で正直に話す練習をしていても上手くいかないと感じている人もいる。
ここから急にカウンセラーっぽく説明すると、その人たちは共通の話し方や感じ方をしている。
共通している話し方・感じ方については、会話の中で相手に求める事 Do がある点です。
言葉だけの説明では分かりづらいので2人の会話で考えてみます。
言葉は『』、心は〈〉で表現します。
〈日常会話①〉最近どう?と言われて
『先週末、久々にディズニー行ったんだよ』
〈強めにリアクション(Do)してね、スゴーいとか、良いなぁとか〉
『シンデレラ城で、こんなイベントやってたんだ』
相手『知ってるーテレビで観たよ、じゃあ○○が何時からやってるの観た?』
『いや、観てないよ・・へぇそうだったんだ』・・で会話途切れる。
〈知らない情報入れて来ないでよ(don’t)〉
相手『あっ、ごめん、ごめん、それで?それ以外は?』
『いや、ディズニー久しぶりだったなぁって思って(^-^;』
〈テレビの知識で負けてるんだからもう話せないよ、この人知識あるから話しづらい。。〉
で、会話続かず。
〈日常会話②〉昨日の飲み会どうだった?と言われて
『いやぁ、A君また酔っ払って駅で寝ちゃったんだよ、そしたら線路に身体半分落ちそうになったから
俺が1人で引きずり上げて、その後トイレで水飲ませて無理やり終電で帰らせたよ。大変だったよ~』
〈本当はつま先が出てた程度だったけどね(笑)水も自分で飲んでたけど覚えてないだろ(笑)〉
相手『じゃあ部長に報告しなきゃな、あいつ酒の失敗、3回目だから部長に報告が必要なんだ。』
〈おー、マジか。面倒なことになったけど俺のモリがばれないようにしなきゃ、騙されろよ(Do)〉
相手『ありがとう、A君は減給処分だろうな、今回は免れられないな』
〈Aには悪いけど、酔っ払ったアイツが悪いし、騙された相手も悪い〉
自分 言葉出ずニコニコしながら頷くだけ。。
そんな風に相手をバカにしたような態度で会話に臨み、今後会話しずらくしているのも自分であったりする。
自分の考えた通りの会話・流れにならないと、次の会話が面倒くさくなって、人間関係として近しくい人とも
ある程度の距離を置くように心がけてしまう。
それは最終的に自分が傷つかない為なのかもしれない。
依存症からの回復と同時期に来談者中心療法を学び、その他セミナー等で
様々な心理手法を学んで分かった事があります。
人とのコミュニケーションにはアイメッセージを伝える事。そしてアサーティブネスである事です。
自他ともに尊重した会話を心がけた応対(話し方)と言えるでしょう。
先述の例に戻ってアイメッセージを入れていくと
『久しぶりにディスニーに行って、やっぱり(私は)楽しかったわ~』
『シンデレラ城で、こんなイベントやってて、もう(私は)テンション上がっちゃってシンデレラと20枚も写真撮っちゃったんだよ~』。
この会話に続く返しに
『じゃぁ、●●が何時からやってるけど観た?』
とは、なりませんね。
『良かったねぇ、どれくらいぶりなの?良いなぁ写真見せて』
自分が良いと感じた、楽しかった、悲しかった、嬉しかった、泣きたかった。
そういうメッセージを受け取ったら、その気持ちに寄り添おうと思うのがコミュニケーションの根底にはあります。
感情無しに事象だけを伝えると、事象に対しての知識や、相手が何を伝えたいのかを探る質問返しになりがちで
探りあいのコミュニケーションは実は高度なテクニックを要しKYじゃない限り疲れる話し方なのです。
自分がコミュニケーションをしやすく進める為にアイメッセージを入れた会話をするとラクになれるかもしれません。
そして、もう1つのアサーティブネスについて。
相手を傷つけずに、それでもしっかりと自分の意見を通す。
お互いに気持ちの良い関係でコミュニケーションが成り立ち、もし相反する意見であっても
お互いの納得点を探す事が出来る。
そんな事が可能なのか。
また、例の②、大変だったよ~というアイメッセージが既にある例を使って考えてみます。
相手『じゃあ部長に報告しなきゃな、あいつ酒の失敗、3回目だから部長に報告が必要なんだ。』
自分(ちょっと盛ってるから報告は止めさせたいな・・・)
自分『本来なら部長に報告すべきだと思うよ。でも一緒に居た俺は彼の気持ちも分かるしチャンスを与えたいんだ』
『どういうこと?』
『あいつ大量飲酒しなきゃダメなくらい仕事の失敗で落ち込んでたんだ、分かってて飲ませたの俺だし・・
もし、あいつがダメだと思ったら俺から部長に報告するってことでどうかな?』
この主張を聞いた貴方は気持ち悪く受けとりますか?
相手を尊重し、それでもアイメッセージを伝え、少し話を盛ったことで傷つくかも知れなかった関係を
見事に建て直し自分の意見も相手を傷つけずに伝えられたのではないでしょうか。
こういう会話の練習を続けるとアサーティブがクセになり相手を否定出来なくなります。
否定語
・ダメだよー
・違うよ、僕がお願いしてたのは
・何でやってないの?
アサーティブ
・そうか、こりゃ僕の伝え方が悪かったな。
・そういう考えでやってくれたんだね、ありがとう、本当に欲しいのは○○だったから僕のミスだ。
・忙しかった?事前に確認しておけば良かったよ。今は大丈夫?
アサーティブに続くお願いは、やってくれそう。。ですよね。
コミュニケーションで言いたい事。
コミュニケーションは訓練です。
毎日の振り返りで、あの時どうすれば良かったか。言葉の端々まで考えて頭の中で整理して
次に活かすことです。
自助グループで12ステップを踏んでいる人には釈迦に説法ですね。
日々の振り返り、明日はどうするか考えて実行する。
成功体験を積み上げる。その為に練習も実践もする。
ちなみに、僕は留学経験から英語が出来ると思われている。
しかし文法はめちゃめちゃです。僕が出来るのは相手を傷つけずに英語で対等に会話をする能力なんです。
身に付けたのは留学していた25年前ではなく依存症から回復の道を歩んだここ数年の話です。
僕に出来たのですから、きっとあなたにも出来るはず。
コミュニケーションも雨のち晴れ。このブログにたどり着いた時点であなたの訓練は始まります(⌒‐⌒)