2019年5月18日。3歳と4ヶ月を迎えた君と過ごしながら、15年後を想像してメッセージを送るよ。
一言最初に言わせて欲しい。僕は君が大好きだ。15年後もずっとずっと大好きだ。
君は2歳半で発達障害を疑われ
その背景にあるのは自閉症スペクトラムと軽度~中等度の知的障害と分かった。
ある程度勉強してきたパパ・ママも、発達の遅れや常同行動から事前に把握はしていたけど
お医者さんからレッテルを貼られた時には、やっぱりショックはあったよ。
これを悪い方に捉えないで欲しい。
パパも(実は分かってて)心療内科に行って
病的賭博と診断されてショックだったから。
ショックというか、下向いて歩いてたら壁にドンとぶつかってビックリしたショックに近いかな。
さて、18歳の君には恥ずかしいだろうが3歳の君のスナップショットをお知らせしよう。
君は朝7時に起きて、時には療育園に、時には一次預かり保育園に、週に1回はスイミングに行っている。
1歳の時には全く水に潜れなかった。
療育園では泣き続け、預かり保育には預けられないほど
のけ反って行きたくないオーラを出していたけど
今ではどれも楽しそうに通ってくれている。
君は人よりも成長が【遅い】だけで、成長が止まっている訳じゃない。
だから、出来ない事があっても親としては気にしてこなかったよ。
いつかは出来る。
僕もママも、それだけを信じているから。
今、3歳の君は体力がついて昼寝をしなくなった。
おかげで19時頃寝てしまい真夜中に起きて親の顔を叩いて起こすようになった。
パパは先週2日程ほぼ徹夜したんだぞ。
呑んで帰ったパパが悪いんだけど
0時にシャワー浴びて寝たら午前1時に起こされて、イライラしてるママに言われたんだ。
『リビングで2人でゆっくりして寝付いてから寝室に帰ってきて』
子育てには積極的に関わる宣言をしてるパパは、終身刑のつもりで君とリビングに行ったんだ。
案の定、、、5時30分まで、オモチャやジャングルジムで遊び寝付くどころかハイパー状態になったんだ。
そして、DVD を見せろと要求してきたから
もうネンネしよ!と言ったら自分から歩いて寝室に向かい
寝ているママの布団にジャンプしたんだよ、ママはビックリして呼吸が一瞬止まってたよ。
僕は倒れ込むように寝たんだ。
起きたのは6時30分だけどね(笑)
今の所、君はハイパーがスゴくて自分でもコントロール出来ていないのが悩みだね。
土日は、ほぼパパと出掛けたね。
大きな公園、ブランコ、海、大型スーパー。
エレベーターの乗り降りが大好き。
イオンさん、電気代使わせて、ごめんなさいだね。
君はね、やりたいことを無理やり親が止めようとすると
ギャン泣きが止まらない。過呼吸になるほどだよ。
だから、極力やりたいことはやりきって納得してから次の行動に移るようにしてるよ。
そんな君との日々は幸せに溢れている。
パパはそう感じているんだよ。
普通の子の方が良かったか?と聞かれたら答えは100%ノー。
僕は君がどういう障がいを抱えていても良いんだ。
パパもママも40を越えてから子供を授かる際、様々なリスクというか
経験則で言われる子のリスクは承知の上で
【生きてくれるだけで良いから、どんな子でも愛する】
それが1番ベースにある考え方。
期待とか、あーなってほしい。
こーなってほしいとか。
ベースにしている考え以外は
後は何も積み上げていないんだ。
放置じゃなくて自由主義。
自由の裏には義務もあるけどね、その話はきっと15年間の
どこかタイミングで教えたはずだよ。
(たぶん)
3歳になって、まったく話せず
親ともなかなか目線が合わない今でも、
君は生きているだけで良いんだよ。
僕はそう、ちゃんと偽りなく思えてる。
その気持ちは、ずっと変わらない。
この文章にたどり着く成人になった18歳の君も、どんなに生きづらくても
どんなに人と違っても
生きてるだけで良いんだからね。
これはパパからのメッセージだ。
それだけは絶対に忘れるなよ。
パパの友達にはね、友達というか仲間って呼んでるんだけど
様々な疾患や障碍の為に苦しんでいる人が一杯居るんだよ。
そして君もきっと、この18年の中で聞かされてるように
パパも生きづらくて
苦しんで死ぬことばかり考えてた人なんだ。
でも、仲間と出逢って僕は変わった。だから君も変われるはずなんだ。
人生を変えた僕は・・輝かしい人生の中で君を授かった。
その君がもし、成長に苦しみ、周りとのギャップに苦しみ
生きている価値が見いたせなくなった時に
パパの話を真剣に思い出して欲しい。
パパの仲間たちの中には道半ばにして自分の人生に幕を引いた人が何人も居た。
病気に勝てなくて橋を渡った仲間が何人も居たよ。
それでも皆何度も何度も生き直す為にチャレンジしてたよ。
僕と一緒に向かいあって頑張ったんだよ。
ストレスを受けながら諦めずに何度も何度もね。
どうしても生活できる収入が得られず、お腹一杯にご飯が食べられない人も居るんだよ。
だから、もう死にたいって何度も考えた人も居たんだよ。
世の中にはもっともっと
苦しんでる人が居て、それでも必死に生きようとしている人たちがいるんだよ。
君はきっと大事に育てられて
食べたいものを食べて飲みたいものを飲ませてもらっているね。
厳しい訓練があるかもしれないが
それも1人立ちする為に必要な事と理解して18歳まで生きてきたはずだよね。
※僕もママもそこら辺はきっちり教えてると思う。
だからこそ成人と認められた君に伝えておきたい。
どんなに苦しくても自ら生きることを諦めないで欲しい。
困難に立ち向かい道を切り開いて生きて欲しい。
親孝行はいらない、君が生きているだけで親孝行だから。
パパはお爺ちゃん、お婆ちゃんと異なる接し方を君にしてきたと思う。
そして自慢じゃないけど、僕が考える理想のパパに成れていると思う。
18歳になる前に、もしかしたら君はパパママに生きる辛さを伝えてきているかもしれない。
その時にも僕は必ず伝える。
生きづらいのは仕方ないけど生きづらさを軽くする事は出来る。
その喜びを感じながら生きていこう。
息子よ。
何度も言うが僕は君が大好きだ。
今のところ奇声しか発しない君は44歳のパパを忘れてしまうだろう。
だから、このブログを使って未来の君にメッセージを残す。
人との差は気にしないで良い。
君だけの道を作り歩め。
そのサポートは全力でする。
だから、自分の人生を諦めたりするな。
パパとママは君の味方だ。
何歳になっても泣けば良い。
ハグすれば良い。遠慮はするな。
君は両親の愛情をたっぷり受けて
療育の先生方の愛情と指導をたっぷり受けて育っているんだよ。
もし、本当に生きづらくなってきたらパパとママを騙し通す、あの天使のような笑顔を下さい。
ぎゅっと抱きしめて君の生きづらさを小さくしてあげるから。
息子よ、これからも共に。
僕は君が大好きだ。忘れるな。