高校生の時、僕は華々しかった中学生の頃とは大きく異なり
まるで階段を転げ落ちるように、『主流』ではなくなるだけでなく
学校に顔を出せないような不登校に近い生活をすることになる。
中学生の時にはバスケ部でキャプテンを務め
地区大会は当たり前のように優勝するチームにいた。
勉学に集中するためという理由で選抜は辞退。
勉強ではクラスではトップ。たまに負けても2位の学力。
学級委員を務め、いじめ問題に介入して『模範生徒』という県知事賞を貰ったこともある。
我が家自慢の子のはずが、たった2、3年で不登校になる。それはなぜか。
過去の棚卸しで見えた自分の傲慢な性格と
負けたら止まってしまうと感じる肥大化した承認欲求
歪んだ認知に気づけない発達の遅れが主な要因でした。
それらを一発で満たしたのがパチンコ・スロットでした。
そのキッカケを綴っていきます。
僕は高校1年の時に最もモテる時代を迎えます。
中学の頃の僕のスペックを知ってるバスケ関係の女子。
中学の大会を観に来てくれていた先輩からも入学早々ウェルカムされ
クラスの連絡網(昔は家電番号が生徒に公開されていた)が配られた日から
知らない女性から何人も告白された。告白されたのは嬉しいけども
僕は好きな人も居たし、その人は僕の大親友A君の告白を断り
その事を僕に伝えてきた人だった。僕には『付き合おう』の一言が出ず
デートは何回も重ねるものの友達として過ごす期間が長すぎて
結局フラれた。
フラれた後、A 君に慰めてもらい、結局僕らは親友に戻った。
問題はその後だ。親友A君と僕は同じ高校に入った。
そして彼はバスケ部にも入った。彼女の件のワダカマリが溶けた頃
彼は僕に『Bさんが好き』と告白してきた。驚いたことにBさんは
僕にファンレターを書いて靴箱に入れてくれる子で明らかに僕に好意があった。
僕は見守れば良かったのにBさんの手紙にA君からの告白を受けた
とする文面を見て、すぐにBさんに告白して付き合い始めてしまった。
僕はB さんの事は当然好きだったが、棚卸で見えてきた性格の1つに
【A君には絶対に負けたくない】という恐ろしく傲慢な性格
間違いなく学年で1、2を争う美人と付き合えてスゴいでしょ?と
廻りに、これ見よがしに訴える肥大化した承認欲求。
そして、そんな自分は北斗の拳に出てくるラオウのような
天上天下唯我独尊の存在という歪んだ認知があった。
有頂天、負けず嫌い、親友への度重なる裏切り。僕はヒドイ奴だった。
隠していた交際も数ヵ月後にはバレる事になる。
付き合ってる事実を白日のもとに晒されると
A 君派の大半(99%)は僕に対する誹謗中傷、無視が始まった。
石を投げられる。文房具が捨てられる。
近づくと明らかに逃げる。
僕の味方はバスケだけでしたが
スタメンの残りの四人はA 君擁護の為、僕にはパスを回さない。
キャプテンかつエース、華々しかった部活生活も
女性問題に起因した人間関係のもつれで保てなくなった。
僕は部活にも出られなくなった。
もう逃げ場は無かった。
でも、弱い自分は見せたくなかった。親にも幼馴染みにも相談できなかった。
僕は常に完璧でニコニコしてるのが当たり前、常に明るい道を歩いてきたから。
学校に行くフリをして、下校時間まで不真面目な友人と遊んで過ごした。
下校時間には彼女と待ち合わせをして公園で話して帰る。
彼女と遊んでくれる不真面目な友人だけが僕の救いだった、
しかし、そんな僕も遊んでばかりでは小遣いが無くなる。
バスケシューズを買いに行くからお金が欲しいと親に金を無心し
友人と入ったパチンコ屋で、訳もわからず友人の隣で打ったらビギナーズラック!
500円の投資で60,000円収入があった。
僕は数千円でシューズを買い、残金を返した上で、その60,000円で豪快に遊んだ。
豪快に!といっても高校生です。喫茶店で、ゆっくりするとか,ゲームセンターで3,000円使っちゃうとか
カラオケおごるとかそんなもんですが。
当時の僕の味方、そして彼女の為に、あぶく銭を使った。
皆、笑顔で喜んでくれて、喜ばれた事が僕の心を満たした。
嫌われてた僕は喜んでくれる人たちに尽くしたい。もっと喜ばせたい!と考えるようになった。
これでギャンブル=心が満たされるもの
という構造が完成することになる。
ここから先に20年近く苦しむことになるとはカケラも想像しないギャンブル生活がスタートする。