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僕は逃げ回ってた高校生活で学力が落ちてしまい

第一希望、第二希望の大学に受からなかった。

滑り止めの大学に入り、やる気のない大学生活が始まる。

少なくとも高校生活で経験したようにはならないようにしよう!

小さな目標を掲げ友達作りから始める事にした。

まずはバスケ部に顔を出して驚いた。

実は高校2年の頃にスポーツ推薦でうちに来ないかと誘ってくれた方が4年生でキャプテン。

しかし体験入部で、ザ・部活という汗臭さを感じて入部を止めた。

僕は華々しく酒を飲んだり合コンしたり、いわゆる大学生らしいことをしたかったからだ。

すると(証拠は無いが)バスケ部から家電に1日10回以上のイタ電が続き

まず上下関係の人間関係はムリと判断。

大学生活の友人作りは初期の段階で後回しにしてしまった。

高校時代から続いてた彼女には時折会いに行った。年下の彼女は高校三年生。

受験真っ最中で忙しいはず。

僕はバイトをして彼女の誕生日に彼女が望むものを買うつもりでいた。

最初のバイト代は6万円くらい。

実家に住み、家に入金しないドラ息子は、バイトに明け暮れ

6万~10万円ほどコツコツ稼いでいた。

人生で初めて貯金が20万円貯まった時には嬉しかった。

時折、夕方には彼女に会いに行き、そのままゲーセンか

パチンコに行くようになる。

ゲーセンに付き合ってくれるのは高校時代から付き合いのある不真面目な友人K 君。

僕らは主にメダルゲームに興じていた。たまに機械が壊れていて

20枚機械にクレジットして、pay outを押すと23枚出てくる。

23枚を入れたら28枚といった具合に壊れていたので、何百回も

クレジットとペイアウトを繰り返し手持ちが1000枚を超えた時に

頑張れば増えることを覚える。確実に教訓としては間違っているが(笑)。。

そんな日々を過ごしていたら僕は入学早々掲げた

小さな目標にすら向かわなくなった。

コツコツ、メダルを増やして預ける。そんなムダな事に全力を捧げていました。

新しいものを受け入れず過去の仲間、過去から続いている

彼女だけが僕の頼りだった。

夏休みが始まる頃、インターハイに向けて部活に頑張りたい

という彼女には会う頻度が減ってきたが、それまでの貯金の成果を見せようと

指輪を買い、渡す機会を待っていた。

誕生日前に会うのは今日が最後かと思いサプライズで指輪を準備した日

『別れよう』

という一言で僕は逆にサプライズを受ける事になる。

勉強で忙しい。部活で忙しいのは言い訳で

同い年の男の子に惚れてしまったとの事。

それまでの腐った生活を知る人であれば僕に魅力が無いことくらいは

客観的に理解できるのだが当時の僕は違った。

僕の頭の中で、この時から、どんどん記憶を、認知を歪ませる事になる。

A 君を始め男子全員に総スカンを喰らったのは、目の前の彼女のせい。

高校に行けなくなり大学も受からなかったのも彼女のせい。

バイトを始めたのも彼女を喜ばせたいから。

部活に入らず今の生活を選んだのも何もかも彼女の為。

彼女のせい。

彼女の為。

僕のとんでもなく歪んだ認知は、その後の尋常じゃない行為に繋がってくる。

指輪を川に棄て、酒を飲んだ上で原付に乗って朝方5時に

友人がバイトしてたガソリンスタンドへ行き、ずっと愚痴る。

その時に暴走を終えたヤンキー姉さんが給油に来たので声をかけナンパ。

姉さんの改造原付に2人乗りをして近くのホテルへ。

ガソリンスタンドに戻るも、姉さんも僕も給油代を払い忘れ

9時頃に謝りと支払いに戻りつつ、その友人を誘い帰りにパチンコ。

『別れたのは可哀想だけど、お前いい加減にしろよ』

友人の言葉は耳に入らず自暴自棄になる。

そこからの1週間で別れた彼女の為に貯めていた貯金を全部使った。

金額は詳しくは覚えていない。

でもそれで良かったと当時は思っていた。

ゆっくりと大学生活に慣れてくると、合コンをセッティングしてくれる

素晴らしい友人Y君に出会った。しばらく彼と合コンに幾度も出かけ

彼女を忘れるように合コンに励んだ。

しかし、お金がもたない。バイトを増やして

バイト→合コン。バイト→合コン。

を繰り返す。

遊ぶのに必要なのはカネでした。

僕は貯めていた10万以上を使ってしまったのを後悔して取り返そう

という気持ちが働いてしまった。

その後の僕に神様が用意したのは依存症者への道でした。

3日間で11万円ほど勝った時

(もう負けない)と心が呟いたのです。

その11万円は土日で無くなりましたが。

当時のプリペイドカード(2、3千円程度)を使いきる度に

パチンコ台に挟み込み画面を2周させた時、店員が小さな声で

『止めなさい』と良いながら画面に刺さったカードを回収した。

僕には1/300で当たる機械が1400回転しても当たらない事実に

店員や店が悪さをしていると、また他人のせいにしていた。

思いっきり機械を叩き、壊したこともあった。

裏から出てきた店員さんは素人じゃないと感じたが

負けてる時は、そんな事はどうでも良くなってしまう。

僕は取り返すまでパチンコ・スロットを止めようとは考えなくなった。

お金がゼロになった。原付に入れる400円程度のガソリンも買えなくなった。

僕は家で考えた。どうしたら勝てたのか。どうすれば負けないのか。

もはやギャンブルに頭の中を支配されていた。

そして決まって、あるフレーズが浮かぶんです。

わかった!こうすれば勝てるんだ。

明日は大丈夫!

父親が貯めていたヘソクリから1万円を抜き、当たらなければ

もう一度帰宅して、また1万円を抜く。1日に幾ら抜いたかを覚えておいて

紙に一言書いて封筒に入れておく。

○月○日○○万円借りました。親父は見て見ぬフリをした。

僕はヘソクリが無くなるまで借り続け、バイトをどんどん増やし

手取りで20万円以上稼ぐようになった。借金を返すためにバイトを入れる。

それだけじゃ足りないからギャンブルに手をだし、またクビを絞める。

あれ?オレどうしたんだろ。。

高校の3年間で価値観が変わり

大学生活の、たった数ヶ月でギャンブル以外考えられなくなってる。

もうダメだ。

僕は2ヶ月間ギャンブルを止めてみた。

手元に35万円ほど残ったが、15万円は、親父のヘソクリに返した。

残り20万円のうち10万円を大学の休学手続きに宛て

残りの10万円で留学斡旋業者に支払った。

ここまで準備して初めて親に告白。

『大学は休学した、アメリカに行きたいから生活費をサポートしてほしい』

もはやかつての華やかな優等生の姿に見えない僕を親は理解した。

そして苦肉の策。

僕は人生をやり直したくて海外に逃亡した。

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