2010年の話です。
GA に繋がった時の僕の状況はこうです。
高層階に居れば飛び降りたくなる。
クルマに乗れば急ハンドルを切りたくなる。
なぜ、そんな精神状態なのか。
GA に繋がる前の数日間で、したくない事を多々経験する地獄のような日々を過ごした。
・妻に借金を告白し過去にも借金を繰り返していた過去を告白する。
・妻からの指示で親に電話。実の親にも勘当される。
・妻の母(義母)にも電話をする。いまいち把握されないが娘が傷つけられたと理解される。
・会社のパートナーには告白をさせられる(上司にしろと言われたけど勇気なく)
・今後、借金が出来ないように消費者金融へ司法書士を通じて通知書を出す。
・心療内科に電話をし通院予約を取る。
・司法書士と心療内科に掛かった費用は借用書を書き妻に毎月返済
八方塞がり。丸裸。カネも仕事上の立場やプライドも、親も妻も失い、どうやって生きていくのか。
司法書士との打ち合わせの後に近くのドトールで、コーヒーの香りを嗅ぎながら水を飲む。
コーヒーを買うなんてとんでもない、生きる価値を取り戻すまで、何も出来ない。
目に溜めた涙はすぐに、したたり落ちる。発覚するまで頑張ってた【作り笑い】は消え、失望と絶望しかない。
そんな中、通勤圏内のGA はありがたかった。献金の金額も自由。僕は献金出来ない時も参加した。
家にいても生きた心地がしないからだ。
ギャンブルを止め、借金の返済開始。1ヶ月目は毎月毎月こんなに一気にカネが失くなる〈返済に充てる〉のか。。と驚いた。
自分が過去に使ってきた金額は、その何十倍のも及ぶのに
僕は都合の悪いことは忘れ目の前の苦労だけに嫌気が差した。
GA に繋がってからずっと、僕には
GA しか、仲間しか
頼れるところがなかった。
それは後の回復を助けるスピリット(精神)を創ることになるのですが。
目の前には先行く仲間が数人居た。その中でもキラキラ輝いてる人も居た。
あの人は本当に苦しい思いをしたんだろうか?と興味が湧いた。
興味のあることは確認したくなる性格なので、貯めた数百円でフェローと呼ばれるお茶会に参加して色々聞いた。
聞く中で耳に入ってきた言葉が『プログラム』とか『12ステップ』だった。
ハンドブックに書いてあるし言葉は知っていた。スポンサーを見つけよう!という言葉も書いてある。
僕はキラキラしている仲間に聞いてみた。『僕にも12ステップを教えてくれないか?』
大して勇気は要らなかった。僕はすでに絶望と生きづらさが同居していたからだ。
仲間は僕を連れて東京のオシャレな街の会場へ行った。しかし1回目の遠征では何も決められなかった。
モンモンとしながら1ヶ月近く経ち、僕は他の仲間に、もう一度聞いてみた。
『12ステップに興味がある』
自助業界に入って5ヶ月経つ頃の話。
僕は、また同じ会場へ引き連れられた。
その時に感じた事。
12ステップって誰でも教えられるものじゃないのか。。
もう、この機会を失くすと次は無い。
僕は仲間を通じて【超】回復してる人に逢った。てっきり、目の前の人がスポンサーを受けてくれると思ったら
『Nくーん、ちょっとー』と別の人を呼びスポンサーを受けるよう促していた。
これは僕が後に名付ける12ステップ・ドラフト会議。僕は球団Nで育成されることになった。
〈ステップ1〉
私たちはギャンブルに対して無力であり、思い通りに生きていけなくなっていたことを認めた。
何の疑いもなくyes である。しかしギャンブルという言葉を自分以外の全ての事に置き換えるとNO だった。
生きてる限り自分という存在は他人に対して有力でありたい。
天上天下唯我独尊の自分は、世の中に対して無力と認められるはずもない。スポンサーからの提案は
『最低でも週3回はGA に出ましょう』でした。色んな考えを聞いて自分ならどうするかを考える。
自分の感情は何に反応するのか、実社会であったことを素直に話して人の意見を取り入れる。
僕は毎日気づいた事をメモに書いた。そのうちの1つに以下のようなのもある。
・期日を切って依頼した内容に回答が無かった。普段なら怒るが本人に電話したら、指示が【今日中】なので
まだ6時間あります!と。こちらの指示ミスでした。彼を信じて待っていたら23時50分にメールが来ました。
次の日電話して謝罪をしたら、距離が縮まった。きっと今までも僕はムダに怒っていた。
これは恥ずかしい事だ。と気づいた。
そしてミーティングで恥ずかしいと感じた自分を出す。隠さずに話す。正直な分かち合いには共感が拡がった。
スポンサーもスポンサーのスポンサー〈グランドスポンサー〉も分かち合いの内容に共感と称賛をくれるようになった。
ステップ1で得られた事。
多くの会場に行く事で気づいた事を話せる機会を得られた事。その中に、自分自身以外の全てに【無力】なんだと受け入れられた事。
時間は掛かったけど、次のステップに進む上で重要な底突きを体験した。
自分劇場は閉幕。自分以外のキャストはキャストの思いで人生劇場は進む。自分は、主役であっても全体を取りしきる人ではない。
まさにビックブックに書かれていた事だった。
ステップ2は簡単だった。
自分を越えた大きな力が、私たちの考え方や生き方を健康なものに戻してくれると信じるようになった。
このブログの冒頭にある僕の精神状態は、仲間を信じた結果、無力を受け入れられる姿勢を得られたからだ。
さぁ、次はどんな変化を得られるのか。変化を得ないと、回復を体験しないと僕はまた、あの世界に戻ってしまう。
それだけはどうしてもイヤだった。
僕は神様も仏様も目に見えない存在も否定する人では無かった。ただ、その概念をどこに向ければ良いか分からなかった。
スポンサーは分かりやすく輝いている仲間を大きなチカラ。ハイヤーパワーにすれば良いと言ってくれた。
ちなみに、ハイヤーパワーという言葉の概念は
2019年現在の僕が経験から名付けた僕なりの概念がある。
全く浸透していないが、ハイヤーパワーは自分の奥底に隠れた利他的精神の4次元に渡るコアなのです。
何人に話しても〈へぇー〉ですが(^_^;)
僕はそう理解したって話です。
実際に後のステップで
4次元を感じる出来事が多発するんです。
これはビックブック上では堀当てた金塊に例えられ
ステップ6、7または8、9、10の勇気の土台になるものと僕は考えています。
ステップ2に続くステップ3の決心は100%自分が前に進みたいと心の底から思っているのか
先に見える棚卸に対する恐れも乗り越えて前に進みたいのかを問いかける時間を与えられた。
もう、退路の無い僕は
階段をかけ上る決心をするのだが、色んな事を考えてみた。
そもそも僕の問題は何なのか?
なぜ、自分は回復したいのか。
ビックブックのスポンサーシップ(緑本)p67には以下のように書かれている。
問題を解決する為には次の3つの質問にこたえなければならない。
・問題は何か
・その問題の解決策は?
・その解決策を手にするには、どんな行動を起こさなければならないか?
僕の問題は、完璧主義や傲慢な性格に基づく人間関係の破綻だった。
その問題の解決策は自分の態度を改め、どんな人になれば、繋がりたい人と繋がり続けられるか
考えて本人と話し合ってみる等が考えられました。
その為には自分の病気を告白し過去の誤った態度を清算して新たな関係が築きたいと申し出る事と理解した。
僕は自分自身の棚卸をする準備が全て整った。